断水してから非常用トイレがないことに気づくと、家にある猫砂や新聞紙を使ってよいのか迷います。結論からいえば、どちらもゴミ袋と組み合わせれば、専用品がないときの応急用の吸水材になります。
ただし、猫砂や新聞紙だけを便器に入れるのではありません。排せつ物を受ける袋を設置し、その袋の中で水分を吸収する材料として使います。便器や排水管の安全が確認できるまでは、水を流さないことも大切です。
一方、猫砂の種類や新聞紙の状態によって吸水量・消臭性・処理のしやすさは変わり、公的資料で統一された使用量や性能基準は確認できませんでした。今すぐの作り方と、備蓄を代用品だけで済ませないほうがよい理由を分けて説明します。
猫砂・新聞紙は断水時の簡易トイレ用吸水材として使えますか?
ゴミ袋と組み合わせれば、専用品がないときの応急用の吸水材になります。 猫砂や新聞紙は便器へ直接入れるものではなく、袋の中で排せつ物の水分を受けるために使います。
高石市の「ゴミ袋でできる!簡易トイレの作り方」は、45Lのゴミ袋2枚と新聞紙を使う方法を案内し、新聞紙がなければ猫砂やおむつでもよいとしています。大口町の防災案内も、新聞紙・紙おむつ・猫砂を「水分を吸収できるもの」の例に挙げています。
ただし、ここで確認できるのは「吸水材として使える」ということまでです。猫砂には複数の素材があり、新聞紙も保管状態やちぎり方が一定ではありません。排せつ物1回に必要な猫砂の量、新聞紙の枚数、吸水量、消臭性について、公的資料では共通の基準を確認できませんでした。
そのため、使い方を次のように分けて考えると、迷いにくくなります。
| 今の状況 | 猫砂・新聞紙の位置づけ |
|---|---|
| 断水直後で専用品がない | 袋と組み合わせて応急的に使う |
| 専用品を使い切った | 次の手段として使用する |
| これから計画的に備蓄する | 使用回数と付属品が明記された専用品を中心にする |
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4.6(10,643件のレビュー)20回分と60回分の設定があり、商品説明では保存期間を15年としています。20回分は凝固剤20袋・汚物袋20枚・使い捨てビニール手袋20回分・防臭袋5枚、60回分は凝固剤60袋・汚物袋60枚・防臭袋60枚という内容です。
使用回数と同じ数の防臭袋までそろえたい場合は、選ぶセットによって防臭袋の付属数が違う点を確認してください。
◎ ここが良い
- 1袋で防臭袋・凝固剤が回数分すべて付属
- 防災製品等推奨品マークを取得
- 15年の長期保存に対応
△ 気になるところ
- 20回分・60回分の2種類展開で、選ぶ回数を間違えやすい
- 汚物袋のサイズ表記が20回用・60回用で分かれている
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地震直後は、便器に水を流してもよいですか?
便器や排水管の安全を確認できるまでは、水を流さず袋を使うのが安全を優先した判断です。 断水していなくても、地震で排水管が損傷している可能性は残ります。
集合住宅では各住戸の排水管がつながっています。東京都のトイレ防災案内は、損傷に気づかずトイレを使うと、下の階で汚水があふれるおそれがあると説明しています。
「タンクに水を入れれば流せそう」と思っても、流せることと、流してよいことは別です。管理会社や自治体からの案内、建物の点検結果などで排水の安全を確認できるまでは、便器に袋を設置し、便座に座って使います。便器が壊れている、周囲にひびや傾きがある、座るのが不安定という場合は、便器を使わず、安定した簡易便座など別の方法を検討してください。
猫砂・新聞紙を使う簡易トイレは、どう作りますか?
45Lのゴミ袋を2枚使い、1枚目を便器内の水から受け袋を守るカバー、2枚目を排せつ物の受け袋にします。 高石市の資料では、45Lがなければ30Lでもよいとされています。袋の口が便器の大きさに合い、便座で安定して押さえられるかを、平時に一度確かめておくと慌てにくくなります。
- トイレのふたと便座を上げ、1枚目の袋で便器全体を覆います。
- 便座を下ろし、その上から2枚目の袋をかぶせます。
- 2枚目の袋の中に、細かくちぎった新聞紙、または猫砂を入れます。
- 座って用を足し、便器の周囲を汚さないようにします。
- 使用後は、上側の袋だけを便座から外して口をしばります。
- 外側の袋に破れや汚れがなければ残し、新しい受け袋を便座にかぶせます。
東京都の作り方も、便器を覆う袋と便座の上からかぶせる袋の二重構造を案内しています。新聞紙の代わりとして、吸水性のあるペットシートや紙おむつも挙げられています。
作業用の手袋があれば、袋の設置から片づけまで着けておくと、素手で袋の内側に触れるのを避けられます。袋をしばるときは、内容物が飛び散らないよう強く押さず、口をしばれるだけの余裕を残してください。防臭袋を別に用意している場合は、口をしばった受け袋を入れる外袋として使えます。
猫砂と新聞紙は、どちらを選べばよいですか?
猫砂と新聞紙のどちらがよいとは、一律に決められません。手元にあるほうを、使用後に袋の口をしばれる量だけ入れます。 公的資料は猫砂と新聞紙の優劣や、素材別の必要量を示していません。どちらが多く吸うかも、猫砂の商品や新聞紙の状態によって異なります。
新聞紙は細かくちぎって袋の中に入れます。高石市の資料では、水分を吸うことに加え、中身を見えにくくする役割も説明されています。猫砂は、家に備えてあるものを吸水材として転用できるのが利点ですが、商品ごとに素材や粒の状態が異なります。パッケージに処理方法や使用上の注意がある場合は、それも確認してください。
被災した人がペット用品を生かした例もあります。内閣府の被災者証言「消臭の決め手はペットのトイレマット」には、ペット用マットと砂を使って臭いを抑えた体験が紹介されています。ただし、これは個人の経験談であり、すべての猫砂の性能を保証する試験結果ではありません。
「猫砂があるから新聞紙はいらない」「新聞紙があるから凝固剤はいらない」と決めず、まず、袋に破れがなく、使用後に密閉できることを確認してください。吸水材だけあっても、受け袋がなければ排せつ物を回収して処理できません。
ゴミ袋は何枚用意すればよいですか?
使用を始めるときは、自治体の作成例に沿って45Lの袋を2枚使います。 1枚目は便器内の水から受け袋を守るため、2枚目は排せつ物を受けて使用後に取り外すためです。高石市は、45Lがなければ30Lでもよいと案内しています。
ただし、「2枚あれば備蓄完了」という意味ではありません。上側の受け袋は使用のたびに交換するため、家族の人数と備える日数に応じた枚数が必要です。外側の袋も、破れたり汚れたりしたときに交換できる予備が要ります。
必要回数は、人数×1日5回×備える日数で考えます。内閣府の「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」は、トイレの平均的な使用回数を1日5回として、備蓄や確保計画を作るよう示しています。
たとえば4人家族の3日分なら、5回×4人×3日で60回分です。これは受け袋や凝固剤などをそろえるための備蓄計算であり、猫砂の重さや新聞紙の枚数を算出する式ではありません。代用品には1回分の統一量がないため、使用回数で不足を把握しやすい専用品を中心にしたほうが管理しやすくなります。
猫砂や新聞紙を入れた使用済み袋は、どう保管して捨てますか?
受け袋の口をしっかり閉じ、自治体が災害時に案内する分別・収集方法に従います。 全国どこでも平時の可燃ごみとして出せるとは限りません。災害時は収集が遅れたり、地域ごとに出し方が変わったりするためです。
使用後は、袋を便座から静かに外し、口をしばります。防臭袋がある場合は、しばった袋を防臭袋に入れて口を閉じます。収集案内が出るまで保管が必要なら、生活する場所や食品から離し、子どもやペットが触れにくく、袋が倒れたり破れたりしにくい一時保管場所を決めておきます。
大口町のページには可燃ごみとして処分する例がありますが、それは全国共通の指示ではありません。東京都も、袋を結んだうえで、ゴミの出し方を区市町村に確認するよう案内しています。お住まいの自治体のWebサイトや防災メールで、最新の収集案内を確認してください。
猫砂・新聞紙だけで、非常用トイレの備蓄は十分ですか?
応急手段にはなりますが、計画備蓄の中心には向きません。 猫砂や新聞紙は、専用品が手元にない場面をしのぐための材料です。一方で、吸水量、臭いの抑え方、1回に使う量、使用後のかさが製品や材料の状態によって変わります。
専用の非常用トイレは、商品説明で「何回分か」を確認できるため、内閣府の1日5回という目安に当てはめられます。凝固剤、排せつ物を受ける袋、手袋、防臭袋がどこまで付くかも確認できます。
備蓄量を決めるときは、次の順番で数えると不足が見えます。
- 家族の人数×1日5回×備える日数で、必要な使用回数を出す。
- 専用品に何回分入っているかを確認する。
- 排せつ物を受ける袋と凝固剤が、使用回数分あるかを見る。
- 手袋・防臭袋・トイレットペーパーも、必要数を確認する。
- 猫砂や新聞紙は、専用品が尽きた場合の予備として位置づける。
専用の非常用トイレを選ぶなら、セット内容はどう違いますか?
回数だけでなく、排せつ物を受ける袋・防臭袋・手袋の数と、保存年数の記載を確認します。 以下は使用体験ではなく、取得した楽天市場の商品説明に書かれたセット内容を整理したものです。表示される価格は変わるため、商品カードで現在の情報を確認してください。
| 商品 | 価格(2026年8月時点) | レビュー | 回数 | 1人あたり日数 | 保存年数 | リンク |
|---|---|---|---|---|---|---|
| | ¥590 | ★4.6(10,643) | 20回分・60回分の2種類 | 60回分なら1人で12日分 | 15年 | 見る |
| | ¥1,380 | ★4.5(7,193) | 50回分・20回分の2種類 | 50回分なら1人で10日分 | 15年 | 見る |
| | ¥3,990 | ★4.6(6,154) | 50回分・100回分の2種類 | 100回分なら1人で20日分 | 記載なし(アルミパックで長期保存と説明) | 見る |
→ 表は横にスクロールできます
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4.5(7,193件のレビュー)20回分と50回分の設定があり、商品説明では15年保存としています。20回分は凝固剤・排泄用袋が各20回分、50回分は各50回分です。手袋はそれぞれの使用回数分が入り、便座カバーと防臭袋も付属します。
防臭袋は20回分に2枚、50回分に5枚と、使用回数と同数ではありません。使用後の袋を毎回個別に二重にしたい場合は、不足する防臭袋の枚数を計算し、別に用意してください。
◎ ここが良い
- 防災士監修と明記されている
- 50回分・20回分の2サイズから選べる
- 15年の長期保存に対応
△ 気になるところ
- 便座カバーの色・柄は選べない
- 50回分は20回分よりかさばる
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4.6(6,154件のレビュー)50回分と100回分の設定があります。50回分には、排便袋・凝固剤・両手分の使い捨て手袋が各50回分、便器カバーと防臭袋が各2枚入っています。100回分には、排便袋・凝固剤・両手分の手袋が各100回分、便座カバー2枚、防臭袋4枚入っています。
商品説明には凝固剤をアルミパックで長期保管できると記載されていますが、具体的な保存年数は確認できませんでした。年数で交換時期を管理したい人は、保存年数が明記されていない点を確認してください。
◎ ここが良い
- 防災士 柳原志保さんと共同開発と明記されている
- 凝固剤11.5gと大容量
- 使い捨て手袋が回数分(両手分)付属
△ 気になるところ
- 同じ回数帯の商品と比べて価格が高め
- 保存年数の具体的な記載が見当たらない
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猫砂や新聞紙と専用品は、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。今すぐ必要なら袋と家にある吸水材でしのぎ、次の断水に備えるときは使用回数を確認できる専用品を備蓄に加えます。この二段構えなら、代用品に期待しすぎず、手元の物も無駄にしません。
猫砂・新聞紙を使う簡易トイレでよくある質問
猫砂を便器へ直接入れてもよいですか?
便器へ直接入れてはいけません。猫砂は、便座の上に設置した受け袋の中へ入れます。便器や排水管へ流さず、袋ごと回収して自治体の案内に従って処理します。
新聞紙は細かくちぎる必要がありますか?
東京都の案内では、細かくちぎった新聞紙を袋の中に入れる方法を示しています。ただし、1回に必要な枚数の統一基準は確認できません。手元の新聞紙だけに頼らず、受け袋の予備や専用品も備えてください。
猫砂の代わりに何を使えますか?
新聞紙のほか、東京都は吸水性のあるペットシートや紙おむつ、高石市は紙類やおむつを代用品に挙げています。いずれも便器へ直接入れず、受け袋の中で使用します。
袋を2枚使う場合、毎回両方を捨てますか?
自治体の作成例では、便器を覆う外側の袋と、便座の上に設置する受け袋の役割が異なります。高石市は、使用後に便座側の袋だけを外し、新しい袋へ交換する手順を示しています。外側の袋も破れや汚れがあれば交換してください。
使用済みの袋は、すぐゴミ集積所へ出してよいですか?
平時と同じ収集が行われているとは限りません。口を閉じて一時保管し、自治体が知らせる災害時の分別・収集方法を確認してから出してください。
猫砂があれば、非常用トイレは買わなくてもよいですか?
猫砂は不足時の代用にはなりますが、1回分の使用量を共通の基準で算出できず、吸水性能も一律には比べられません。計画備蓄では、必要回数を計算したうえで、凝固剤や袋の数が明記された専用品を中心にし、猫砂は予備に回すのが分かりやすい備え方です。
確認した一次情報
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